防災・減災、国土強靱化、インフラ長寿命化技術 / D-05 インフラの多様な課題に資する土木研究所の開発技術
関係機関のため、選択のテーマに関わらず、広くテーマにまたがり申し込みを行います。
防災・減災、国土強靱化・、インフラ長寿命化に資する技術として①危機管理型水門管理システム、②堤防決壊時に行う緊急対策工事の効率化に向けた検討、③トンネル更新技術、インフラ分野の DX ・i-Construction2.0 に資する技術として④オープンな自動施工技術基盤(OPERA)、インフラ分野の脱炭素化・GX に資する技術として⑤環境DNA調査技術を活用した生物調査の効率化と高度化に係る展示を行います。
①危機管理型水門管理システムの開発
地域には多様な目的の水門・陸閘が存在し、その管理者は多岐にわたるため、自治体の限られた人員の中で、災害対応時にそれら全ての開閉状況等を把握することが課題となっていました。水門・陸閘の開閉状況等は、自治体の災害対応や避難情報発令において重要な情報であることから、一元的に情報を集約する必要があります。また、電源喪失時にも確実な操作が必要となります。土木研究所および関係機関は、データ伝送フォーマットを規格化することで、管理者の異なる水門・陸閘の開閉状況等を一元監視できるシステムを開発するとともに、カメラ画像から開閉状況等を判読可能なシステムを開発しました。更に電源喪失時でも遠隔操作で自重閉鎖装置を稼動できるシステムを開発しました。
②堤防決壊時に行う緊急対策工事の効率化に向けた検討
堤防決壊に至った場合、被害を最小限とするため、作業員の安全性を確保しつつ早急に緊急対策工事を完了させる必要があります。河道条件に応じてどのようなメカニズムで堤防決壊が進行・拡幅するか、作業効率や調達性を考慮した重機を選定することが、安全かつ迅速に緊急対策工事を実現する上で重要となります。寒地土木研究所では、実験水路等を用いた堤防決壊実験や破堤計算モデル「Nays2D Breach」を用いた数値計算により、河道特性(川幅-勾配)に応じた堤防決壊現象の特性を整理し、その現象に応じた被害軽減対策広報の方針を整理しました。また、重機毎にブロック投入の作業効率、調達性や作業の安全性を比較検討し、緊急対策工事に有効な重機を導き出し、その減災効果を定量的に評価しました。
③トンネル更新技術
近年、H24笹子トンネル崩落事故、R7埼玉県八潮市における流域下水道による道路陥没事故など、インフラ老朽化に伴う重大事故が顕在化しており、管理者は多数の管理施設を抱える中で、安全性、経済性を実現するインフラ長寿命化技術の必要性が高まっています。土木研究所では、道路トンネルの更新技術に関する共同研究を行い、通行止め等による交通影響を低減しつつ、老朽化した覆工コンクリートの切削、新たな覆工コンクリートの構築を行う技術として、LCR-Speed工法、Reライニング工法、リペアーチ工法を開発しました。
④オープンな自動施工技術基盤(OPERA:Open Platform for Earthwork with Robotics and Autonomy)
建設業界では人手不足が深刻化しており、建設機械施工の自動化が求められています。土木研究所では自動施工技術の開発促進と普及を目的として、メーカや特定のソフトウェア、システムに大きく依存しないオープンな開発環境である自動施工技術基盤OPERAを開発し公開しています。OPERAは、共通制御信号、ミドルウェア、シミュレータ、建設機械および実験フィールドを含む実証試験環境,等により構成されおり,土木研究所と大学・民間企業等による共同研究や,土木研究所が参画している研究プロジェクト等を通して,多数の大学,企業等により活用されています。
⑤環境DNA調査技術を活用した生物調査の効率化と高度化
環境DNA調査技術とは、河川や湖沼の水に含まれるDNAを分析することで、生息する生物の情報を得ることのできる最先端の技術で、R8年度より国土交通省の実施する河川水辺の国勢調査に実装される予定となっています。土木研究所では、国土交通省との連携調査や民間事業者との共同研究を通じて、現場の実施体制を踏まえた調査技術の標準化に取り組んでおり、成果は河川水辺の国勢調査のマニュアルにも反映されています。さらに、環境DNAのもつポテンシャルを最大限に活かし、河川管理の現場における調査の効率化や生物情報の高度化が図れるよう、多角的な取り組みを行っています。
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