建設技術情報(第17期)TECH17

防災・減災、国土強靱化、インフラ長寿命化技術 / A-22 水門の保全・運用を高度化/効率化する技術

水門用ERBシステムは、平常時にリチウムイオン電池に蓄電しておき、電源喪失時に水門を運転するための電力を蓄電池より供給するシステムです。
水門の降下操作時には、発生する回生エネルギーを蓄電池に充電し、操作時に再利用します。
また、太陽光発電やEV(電気自動車)との連携によるオフグリッド化により、長期停電に対する水門操作の確実性の向上を実現します。
加えて、遠隔監視機能によりシステムの状態を常時確認できるほか、機器を二重化して信頼性を高めることにも対応しています。
新設設備だけでなく既設設備への導入も可能で、水門の安定した運用を支えるシステムです。

近年、スーパー台風や集中豪雨などの大規模災害の発生頻度が高まっている中、停電による電源の喪失や交通経路の途絶を原因として水門を閉鎖できず、本来の治水機能が発揮できない事態が指摘されています。
水門用ERBシステムは、この課題を解決するために開発された設備で、リチウムイオン電池に蓄えた電力を利用して停電時でも水門の開閉を可能にします。従来の発電機と比較して、燃料を必要とせず静かに運転できることから、環境にやさしく、維持管理の負担軽減にもつながります。
災害時における水門の確実な運用を支える技術として、地域の安全・安心に貢献します。

  • 水門の保全・運用を高度化/効率化する技術
  • 水門の保全・運用を高度化/効率化する技術
NETIS登録No. KT-230345-A
株式会社IHIインフラ建設 防災・水門事業部 防災・減災ソリューション部 事業推進G 担当 / 川上 貴広