建設技術情報(第17期) - 防災・減災、国土強靱化、インフラ長寿命化技術TECH17

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防災・減災、国土強靱化、インフラ長寿命化技術 / A-33 土を固めるセメント系固化材

セメント系固化材は、土あるいはこれに類するものを固化することを目的に、セメントの特定成分や粒度の調整をした特殊なセメントです。

セメント系固化材は、対象土や使用する環境等に応じて、汎用固化材、高有機質土用固化材、発塵抑制型固化材に大別されます。汎用固化材とは、特殊土用固化材と一般軟弱土用固化材を総称したものであり、砂質土やシルト、 粘性土、 火山灰質粘性土等の軟弱地盤に対して幅広く使用される固化材です。セメント協会では固化後に六価クロムが溶出しやすい土を「特殊土」と定義しており、改良土からの六価クロム溶出を抑制する効果のある固化材として、特殊土用固化材が開発され、今では広く使用されるようになっています。高有機質土用固化材は、汎用固化材では固化しにくい腐植土や有機質土、泥土等の有機物含有量が多い土の固化に適しています。発塵抑制型固化材は、 固化性能や施工性を損なわずに、特殊な加工を施すことにより発塵および飛散を抑制した固化材です。施工時の作業環境の改善に加えて、周辺環境への影響を抑止できることから、市街地や農業地域に近接した改良工事にも適しています。

  • 土を固めるセメント系固化材
  • 土を固めるセメント系固化材
  • 土を固めるセメント系固化材
  • 土を固めるセメント系固化材
一般社団法人 セメント協会 普及部門  担当 / 野田潤一

防災・減災、国土強靱化、インフラ長寿命化技術 / A-26 コンクリート構造物目地の長寿命化技術

高耐候・高耐久シーリング材による構造物の長寿命化!

❶はじめに
これまで各種土木コンクリート構造物目地に使用されている汎用シーリング材は、耐用年数が5年程度と短命という課題がありました。オートン超耐シーラーTF2000は20年相当の耐候性・耐久性があり防水性能を長期的に維持させることを目的として開発された長寿命型シーリング材です。
❷シーリング材の劣化とは…
コンクリート構造物に使用されているシーリング材の多くは、躯体の揺れや目地(ジョイント部)の伸縮に追従できるよう柔軟性を持たせてあります。シーリング材に柔軟性を持たせる主な手法として一般的には「可塑剤」が添加されます。しかしながら問題点として、可塑剤は時間の経過と共にシーリング材から流出する特性(ブリード現象)があり、結果としてシーリング材の柔軟性が低下し硬質化します(画像1,図1)。
❸オートン超耐シーラー
オートン超耐シーラーTF2000は、汎用シーリング材と比較して優れた耐候性能を有します。耐候性試験(サンシャインウェザーメーター)では4,000時間(20年相当)の照射後も外観に異常は見られません(表1)。また流出成分(可塑剤)を配合していないため、初期の物性を長時間維持することが可能です。
各種土木コンクリート構造物目地の長寿命化に貢献しコストパフォーマンスに非常に優れた次世代型のシーリング材です(表2)。
❹オートン超耐シーラーTF2000〈関連規格〉
・農業水利施設保全補修ガイドブック掲載
・NETIS:登録番号KT-190076-VE
・総プロ:コンクリートの耐久性向上
「 5.1.5 注入材および充填剤の品質規格 土木補修用充填シーラント系」適合
・JIS A 5758 F-25HM-8020(PU-1)
❺オートン超耐シーラーTF2000〈用途〉
・農業用水路(U字溝等)の目地
・橋梁、橋脚の目地
・壁高欄コンクリート目地
・コンクリート二次製品(ボックスカルバート、ヒューム管、マンホール、共同溝、防火水槽等)の目地
・コンクリート構造物のひび割れのUカット補修
・その他コンクリート構造物の各種目地

  • コンクリート構造物目地の長寿命化技術
  • コンクリート構造物目地の長寿命化技術
  • コンクリート構造物目地の長寿命化技術
  • コンクリート構造物目地の長寿命化技術
NETIS登録No. KT-190076-VE
オート化学工業株式会社 営業本部 東京支店  担当 / 西田 雄貴

防災・減災、国土強靱化、インフラ長寿命化技術 / A-17 SqCピア工法鋼管桟橋及びピン接続SqC長尺橋梁工法

SqCピア工法鋼管桟橋は、大口径鋼管杭を用いた仮桟橋・仮構台の施工技術です。現場条件に応じた施工が可能で、安全性・品質の向上、工期短縮、環境負荷低減を実現します。「ピン接続SqC長尺橋梁工法」は、SqCピア工法を発展させ、長大スパン化、部材のプレハブ化、杭・ブレス・水平材・ボルト数量の削減を実現。迅速な施工と短工期・低コスト化が可能で、両工法とも災害復旧工事など緊急性の高い工事に即対応できる技術です。

SqCピア工法鋼管桟橋とは、仮桟橋や仮構台の支柱杭に大口径等の鋼管を採用した工法です。従来工法とは逆の手順で先に上部パネルを架け、先端の杭頭ガイドを使用して鋼管杭を支持地盤(岩盤)に貫入する『上部パネル先行架設工法』、または、支持杭を先に打設して杭頭キャップを介して上部工と連結する『杭頭キャップ工法』等、様々な現場状況に応じて最適な工法を採用します。現地作業の低減や施工性向上による安全性と品質向上、長いスパン支間長の施工による大幅な工期短縮等を実現できるとともに環境にやさしい工法です。
さらに、愛媛大学との研究開発で、「ピン接続SqC長尺橋梁」を開発しました。「ピン接続SqC長尺橋梁」とは、SqCピア工法の利点となる上部工を、さらなる長大スパンに対応させ、下部工には SqCピアキャップ工法にて剛性の高い鋼管杭を組み合わせることで、部材のプレハブ化と杭列・本数の削減、ブレス・水平材削減による阻害率の削減がでできます。それにより簡易かつ迅速な施工を実現し、コスト・工期短縮を可能とする工法です。また、腹板継手にピン連結を採用することによって、架設作業の単純化を可能にしました。従来技術では、大量のボルトを使用しますが、当該技術では、他社の鈑桁工法と比較した場合、施工日数の大幅な短縮、ボルト数量の大幅な削減が可能。超大スパン支間長の桟橋構造の中でも特にシンプルで最も工期・工費・ボルト納入日程の削減につながることができ、特に緊急性を要する仮桟橋・構台の構造としては最適な技術です。

  • SqCピア工法鋼管桟橋及びピン接続SqC長尺橋梁工法
  • SqCピア工法鋼管桟橋及びピン接続SqC長尺橋梁工法
  • SqCピア工法鋼管桟橋及びピン接続SqC長尺橋梁工法
  • SqCピア工法鋼管桟橋及びピン接続SqC長尺橋梁工法
NETIS登録No. SK-220004-A
株式会社高知丸高 営業管理部  担当 / 陳 莉婷

防災・減災、国土強靱化、インフラ長寿命化技術 / A-24 オープンシールド工法

 本工法は、オープンシールド機を使用してプレキャスト製品のボックスカルバートやU型開渠を地中に敷設する工法です。
 特に家屋が近接した狭い場所や交通量の多い道路での水路や河川の新設・改築に適しています。
 軟弱地盤・地下水のある地盤での施工、重要施設(鉄道、国道、橋脚など)に近接した施工が可能であり、限られた用地の中で安全、確実、経済的な急速施工を得意とする工法です。構造物近接により鋼矢板等の土留が施工できない場所で多く採用されています。

 施工方法としては、オープンシールド機を使用して、土圧バランスのとれた切羽内部の地山を地上よりバックホウで掘削・排土しながら、敷設函体を反力にシールドジャッキによりシールド機を掘進します。同時にテールボイドへ裏込注入材を充填し、函体上部は即時埋戻します。オープンシールド機内にできた空間に函体をクレーンで据え付け、敷設済みの函体と連結していきます。
 これらの工程を繰り返すことで函体を連続的に敷設して水路等を構築していきます。
 また、本工法には以下の特長があります。

① 急曲線施工が可能
② 家屋などに近接施工が可能
③ 軟弱地盤、帯水層でも施工可能
④ シールド機上部は交通開放可能
⑤ 騒音、振動が少ない
⑥ 施工幅が小さいため、建設残土が少なく環境に優しい
⑦ 地下埋設物の下越施工が可能
⑧ 既設水路の改築施工が可能(通水を確保)
⑨ 施工帯が移動し、周辺住民への迷惑度が少ない
⑩ シールド機は地中残置可能(多年度分割施工可能)
⑪ 安全で経済的
⑫ 鋼矢板土留のような根入れが不要

  • オープンシールド工法
  • オープンシールド工法
  • オープンシールド工法
  • オープンシールド工法
NETIS登録No. KT-230172-A
オープンシールド協会 事務局  担当 / 小田原 秀明

防災・減災、国土強靱化、インフラ長寿命化技術 / A-11 「多数アンカー用NDパネル」

盛土内部にある鋼製補強材を、壁を壊すことなく外部から点検・診断できるようにした技術

 NDパネルは、道路盛土などに使われる多数アンカー式補強土壁の健全性を、より簡単かつ安全に点検できるようにした新型壁面材です。従来は、補強材が盛土内部に埋設されているため、その状態を詳しく調べるには、点検の度にコンクリート製の壁面材の一部を削り、点検後に復旧する必要がありました。

 本技術では、壁面材の表側から直接補強材を診断できる構造とすることで、壁面を壊すことなく補強材の状態を確認できます。これにより、異常の早期発見や適切な維持管理がしやすくなり、補強土壁の安全性向上と長寿命化につながります。

 また、壁面材の取り壊しや復旧が不要となるため、点検作業の時間短縮や作業員の安全性向上に加え、騒音・振動の低減、廃棄物の削減にもつながります。既存インフラを長く安全に使い続けることで、環境負荷の低減や持続可能な社会基盤の形成にも貢献する技術です。

  • 「多数アンカー用NDパネル」
  • 「多数アンカー用NDパネル」
NETIS登録No. KT-220155-A
岡三リビック株式会社 ジオテクノ部門  担当 / 小溝 明宏

防災・減災、国土強靱化、インフラ長寿命化技術 / A-27 石積擁壁耐震補強対策工法

近年、激甚化する豪雨や大規模地震の発生リスクが高まり,壁体の一体性が損なわれた擁壁は,経年劣化により崩壊リスクが増大することが懸念される。
高度成長期に集中的に整備された宅地擁壁の多くは耐用年数を迎えつつあり、孕み出しやクラック等の変状について、早期に補強を行うことが重要である。また、文化的・学術的価値を有する石積擁壁については、その景観や構造的特徴を後世へ継承しながら安全性を確保することが求められている。本工法は既存石積擁壁の景観を損なうことなく補強でき、疑似擁壁化による補強効果で、補強材を短尺化できるため、敷地を越境せず、擁壁上部の建造物の基礎や杭にも干渉せず補強することが可能である。

本工法は,石積擁壁背面に造成した柱状構造体と水平補強材を一体化することにより,既存石積擁壁背面に新たな土圧抵抗機構を形成する補強工法である。本工法では,石積擁壁と柱状構造体に囲まれた補強領域を一体の重力式構造体としてモデル化する。この補強領域を本報では「擬似的擁壁」と定義する。
従来の鉄筋挿入工では補強材の周面摩擦抵抗によって背面土圧に抵抗するため長尺の補強材が必要となる。一方,本工法では補強材先端を柱状構造体に定着することで,補強材の引張抵抗に加えて柱状構造体の受働抵抗を利用できるため,補強材の短尺化が可能となる。
石積擁壁の天端から地山側へ一定距離離れた位置に直径φ100~200mm程度の柱状構造体を構築する。柱状構造体の根入れ長は根石長より500~1,000mm程度深い位置を標準としている。
柱状構造体はセメント系グラウト材を用いて構築し,内部に鉄筋を配置することで安定した抵抗体を形成する。柱状構造体は補強材との結合を通じて背面土圧を負担するとともに,地盤中において受働抵抗を発揮する主要構造部材として機能する。

NETIS登録No. CG-240016-A
文化財石垣・石積擁壁補強技術協会 事務局  担当 / 前田和徳
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